平成2938日(水)に、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YUAP)&IR室合同企画 SDIRワークショップ「エビデンスベースの大学経営を目指して-山口大の現状と課題を見つめながら-」が、学内の職員を対象とし合計36名(職員33名、教員3名)の参加者を集め、本学吉田キャンパス事務局2号館4階第2会議室にて開催されました。

 冒頭、朝日 孝尚 大学教育機構 大学教育センター長より開会挨拶があり、その後趣旨説明として、林 大学教育機構 大学教育センター准教授・IR室長より、IRの機能と、IR室の2年間の活動と、その成果としてYU FACTBOOK2016(山口大学 経営基礎資料集)の紹介がされました。それらを通して、基礎データを集約・分析・提示したうえで対話をすることや、意思決定者の判断又は指示を促すデータ提示・説明の重要性が述べられました。

 第一部の話題提供では、「企業経験からみた大学」と題して土谷 和義 監事より、企業経験者の立場から、測定可能な指標の蓄積の重要性や、ただデータを提示するのではなく、目的を持ってデータ収集・分析を行い、PDCAサイクルを回すために必要な知見を得ることの重要性が述べられました。

 第二部のミニワークでは、「データ活用や可視化のコツを学ぼう!」と題して斎藤 有吾 大学教育機構 大学教育センター 助教(特命)より、強力なエビデンスを得るためにはどのようにしたらよいのか、また統計学的な分析によりさらに議論を深めるためにはどのようにしたらよいのかを、実際に統計分析ソフトを使用しながら考えるというワークが行われました。IRにおいてはエビデンスレベルを高くすることは困難であるが、それを自覚した無理のない解釈と議論の継続が肝要であることに加え、意思決定者の判断や指示を促すためには単なる基礎集計だけではなく、効果の大きさ、関連の強さといったものを示す必要性が述べられました。