2019514日(火)に第4回スチューデント・リーダープログラム(SLP)【キャリア開発】『ぶち、教えちゃる!大学職員の仕事―大学職員の先輩に聞いてみよう―』を開催し、学生・教職員 38名が参加しました。今回は、実際に4年前のSLP『ぶち、教えちゃる!』に参加して職員になられた先輩の話を聞くことができたため、参加した学生にとって自分事としてとらえやすい充実した正課外教育プログラムとなりました。

 本プログラムは、4回目となるキャリア開発の講座であり、毎年恒例となった大学職員の仕事について山口大学出身の現役職員による話題提供とダイアローグセッションで構成されています。共催の就職支援室の広報もあり、今年度も定員30名を上回る申し込みがありました。本講座は、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)が進める正課外教育プログラムの一環として開催しています。

 冒頭、平尾 元彦 学生支援センター教授より開会挨拶があり、90分間を有意義に過ごせるよう、しっかりと話を聞いてほしいという期待が述べられました。普段から就職支援室で平尾先生にお世話になっている参加者も多く、先生のご挨拶で意気込みに拍車がかかったようでした。また、司会の高林 友美 大学教育センター助教(特命)より、身近な社会人の話を聞くことで近い就職活動だけでなく自分のキャリアを具体的に考える機会として役立ててほしいという趣旨説明が行われました。

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 第一部の話題提供では、まず総務企画部総務課広報係長の木谷 洋平さんより、13年にわたる山口大学でのキャリアについて、躍動感あるスライドと共に紹介がありました。はじめに、自己紹介と家族・趣味などについてお話された後、大学職員を志望した動機や採用までの道のりについて説明がありました。最初の就職活動では厳しい結果が続いたものの、大学院などで学び、新しい勉強方法によって山口市を含む複数の内定を得たというエピソードには、参加した学生たちも引き込まれていました。次に、採用後に配属された総務部、財務部、医学部などの具体的な仕事の内容を示しながら、その大変さや「幅広い仕事ができる」大学職員のやりがいについてご自身の体験をもとに語ってくださいました。現在広報係長でいらっしゃることもあり、採用に関わる情報についても4年生がすぐに参考にできるよう丁寧に教えてくださいました。

 次に、学生支援部国際交流課国際企画係の阿部 絵后さんからは、山口県内での生い立ちや、人文学部時代の学生生活について紹介がありました。ご自身もこのSLPに学生として参加していたと聞いて、親近感を覚える参加者が多かったようです。その後、クイズ形式で国際交流課の仕事について説明が行われ、中国やイギリスなどの海外出張やベトナムのオフィス開所など、国際的な活躍の様子が写真を交えて紹介されました。次に、社会人としての阿部さんの目標について、就職で終わりではなく、日々の仕事や研修・出向などを通して成長し続けるキャリアを示してくださいました。最後にご自身の就職活動について、実際のスケジュールやエントリーシートのことまで具体的にお話してくれました。学生へのアドバイスとして、就職支援室を活用して面接の練習を沢山することを強調されていました。周りの学生の内定が決まる中、第一志望の山口大学のために粘り続けた阿部さんからの「最後まで諦めず、自分の人生を生きてください」という実感のこもった応援メッセージには、心を動かされる学生が多かったようです。

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 第二部のダイアローグセッションはアクティブ・ラーニングの形式で質疑応答が行われました。話題提供者に更に聞きたいことについて、参加者全員がペアで話し合いながら付箋に質問を書き、全体でシェアされました。木谷さん、阿部さんの両氏は多くの質問に快く対応してくださり、「なぜ山大職員を選んだのか」という問いから議論を深めるだけでなく、採用試験や面接練習のことから、職場の人間関係、休日の過ごし方、将来像まで広く話し合われました。最後にまとめとして、話題提供を行った両氏から、参加した学生たちに向けて、就職活動への熱い激励の言葉が述べられました。

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 学生からは、「大学職員の方から話を聞く機会はあまりないので良かった」「情報が多く得られ、就職活動の参考になった」との声があり、プログラムの目標通りの機会として活用してもらうことができた様子が伺えました。プログラム終了後にも参加者が木谷さん、阿部さんに個人的に質問をする場面も見られ、大学職員という職への関心だけでなく、社会人として輝いている先輩に習おうとする姿勢が見て取れました。参加者アンケートも好評であったため、来年度以降も引き続き開催する予定です。

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2018年度事業報告書「アニュアルレポート2018」、ニュースレター「YU-AP News Vol.5」、アクティブ・ラーニング実践集「Teaching & Learning Catalog Vol.3」を刊行しました。


※画像をクリックすると中が閲覧できます。

「アニュアルレポート2018」

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「YU-AP News Vol.5」

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「Teaching & Learning Catalog Vol.3」

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 2019314日(木)午後、共育ワークショップ2019「多様化社会において必要とされるコンピテンシーとは ~高大接続・社会接続の観点から~」を山口大学大学会館2階会議室(吉田キャンパス)にて開催し、学内外から68名(学内31名(教職員26名、大学生5名)、学外37名(教職員等33名、高校生4名))が参加した。共育ワークショップは、大学教育センターが主催し、大学の教育(共育)について、学生、教職員が一緒になり、様々な観点から語りあい、考えるというコンセプトで、2013年度から始まり、今年で6年目となる。今回は、昨年度の高等学校関係者(教員・生徒)を交えた取組から更に発展させ、大学関係者、高等学校関係者、企業・行政関係者が一緒になって、教育について考える場づくりを企画した。なお、本ワークショップは、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)事業成果交流会として開催した。

 はじめに、福田 隆眞 理事・副学長(教育学生担当)より開会挨拶があり、昨今の多様化社会において、大学関係者同士だけでなく、高等学校関係者や企業・行政関係者を交えながら、次代を担う人材の育成のあり方等について対話する今回のワークショップへの期待が述べられた。

 まず、株式会社ザメディアジョン・リージョナル代表取締役 北尾 洋二 氏より「『巻き込む力』を育むには ~企業家(起業家)からのメッセージ~」と題し、基調講演があった。冒頭、他人事を自分事にできることが大事であり、他人に責任を押し付けることなく、自分と他者との関係性を考えながら行動することの必要性を指摘した。さらに、社会の価値観が大きく変容し、流動化・先鋭化の時代の中で、自分自身の目的が明確であるとともに、従来の枠組を超えて戦略的に活動していく柔軟性が必要であると述べた。その中で、発信力・伝える力を身につけるとともに、いかに新しい価値を創造して期待感を醸成するかが、人を巻き込むために重要な事項であると述べた。そういう意味において、自己肯定感以上に、「自己有用感」を育むことが大切であると主張した。

 次に、熊本北高等学校教諭 溝上 広樹 氏より「『探究する力』を育むには ~高等学校現場からのメッセージ~」と題し、基調講演があった。高等学校教諭として、授業改善を行う意味や課題研究を通した生徒の深い学びに接してきた経験を紹介しながら、「探究心が高まるときはどんなときか」という問いをフロアに投げ掛けた。その後、高校生の生物科目での探究活動の事例を紹介しながら、「ミッション」「アイデンティティ」「信念」「コンピテンシー」「行動」「環境」のそれぞれのベクトルが一致すると、生徒の探究が進むことを「玉ねぎモデル」を基に解説 した。さらに、テーマ設定の工夫として、ファシリテ―ショングラフィックを用いたアイデアの見える化や論文の輪読などを紹介した。最後に、校内研修の設計や熊本県内でのアクティブラーニング型授業研究会の活動を紹介した。

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 前半の最後として、山口大学 大学教育機構 大学教育センター 林 透より「山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)からのメッセージ」と題し、事業成果報告があった。YU-AP事業として2018年度に取り組んできた内容を紹介するとともに、事業終了後に向けた今後の課題に言及した。また、採択時から5年の月日が流れ、大学教育を取り巻く環境が大きく変化する中で、20142016年度にかけて、学内体制・環境整備や学生参画型意識醸成に重点を置きながら事業のスタートアップや他機関への波及効果を進めてきたが、2017年度以降は高大接続による相互交流やチームAPによる採択校同士の連携に重点がシフトしてきた状況を説明した。その中で、共育ワークショップの意味付けも、従来の教職学協働を主眼としたものからステークホルダー協働を重視するものに変容しつつあると説明した。

 後半のSDGsカードによるワークショップ「2030年多様化社会を見つめ、必要とされるコンピテンシーについて考えてみよう!」では、学校法人 広島城北学園 広島城北中・高等学校教頭 中川 耕治 氏、Communication Lab, Beyond words代表 希美江 氏のファシリテーションのもと、SDGsカードゲームを繰り広げ、国連が定めた持続可能社会のための17の目標の意味を理解し、2030年に向けて自分たちが何をしなければならないのか、どのようなコンピテンシーを身につける必要があるのかについて考えた。高校生・大学生から大人まで幅広い職種と世代の交流を通して、各グループに課せられた目標の達成を目指して、参加者一同、真剣かつ楽しくゲームを体験した。参加者アンケートでは、「高校生、大学生の皆さんと一緒のワークは新鮮でした。また参加させていただきたいです。」「カードゲームは大変示唆に富むものでした。」といった感想が多く、大変好評であった。

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 最後に、菊政 勲 大学教育機構 大学教育センター長より閉会挨拶があり、基調講演やグループワークの要点を振り返りながら、外部講師の方々への労いの言葉があった。

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 山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)事業の一環として、「学生の学びの好循環」に資することのできるラーニング・アドバイザー養成講座を昨年度(2017年度)より企画実施しており、昨年度の好評を受け、今年度は対象を山口大学及び大学リーグやまぐち加盟機関に広げ、研修内容を改善充実して実施した。今年度は、2回シリーズとして、山口大学吉田キャンパス共通教育棟2階会議室を会場に、125日(金)に開催された第1回(知識理解編)では17名(職員14名、教員3名)、215日(金)に開催された第2回(スキル修得編)では14名(職員10名、教員3名、学生1名)、延べ31名の参加があり、山口県立大学、徳山大学からの参加者があった。また、昨年度を超える13名の受講生が修了要件を満たし、「ラーニング・アドバイザー認定証」を授与された。

 第1回(知識理解編)では、千葉大学アカデミックリンクセンター 我妻鉄也 特任助教、同志社大学 学習支援・教育開発センター 浜島幸司 准教授から学習支援の専門職化やラーニングコモンズにおける学習支援の実際や効果について事例紹介をいただき、先進情報を学んだ。後半のグループワークセッション「みんなの学習支援の課題について話し合ってみよう!」では、山口大学 大学教育機構 大学教育センター 林 透 准教授によるファシリテーションのもと、4グループに分かれて、学習支援者としての「今」を見つめ、学習支援者としての「未来」を思い描き、学習支援の「今」と「未来」を比較して組織レベル・個人レベルで足りないもの、必要なものをリストアップして模造紙にまとめる(見える化する)ワークを行い、全体共有・発表を行った。学習支援の専門職の必要性や学生の自主性を引き出すようなコミュニケーションの工夫、学習支援に関わる組織間の連携などの共通的課題が浮き彫りとなった。

 第2回(スキル修得編)では、同志社大学 学習支援・教育開発センター 浜島幸司 准教授のファシリテーションにより、学習支援のために必要なコミュニケーションスキルとして、「リフレ―ミング」「オープンクエスチョン」「アサーション」の意義を理解しながら、ペアによるロールプレイングを行って、実践的スキルを体得した。特に、最後の「アサーション」の演習では、受講生全体の前でロールプレイングする機会を設けて、良かった点・改善点を確認し合った。

 今回のラーニング・アドバイザー養成講座では、新たにレポート課題を課すことで、受講生個々人が学習支援に対してどのように取り組み、どのような課題を抱えているかを自分自身で振り返るとともに、受講生全員で見直す機会を設けることができたことは大きな収穫であった。また、2回それぞれに行った受講者アンケートにおいても満足度が高く、有意義な機会設定ができたように思われる。今年度の実績を踏まえながら、来年度以降の研修内容を更に充実させていきたい。

【第1回(知識理解編)】

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【第2回(スキル修得編)】

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2019年3月14日(木)開催

山口大学・共育ワークショップ2019『多様化社会において必要とされるコンピテンシーとは~高大接続・社会接続の観点から~』

ホームページはこちら(「申込みフォーム」よりお申込みください)。

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