20171218日(月)に、大学リーグやまぐち・山口大学主催 大学マネジメントセミナー2017 in やまぐち『今、改めて考える"教職協働"~地方大学の魅力発信と大学間連携意識変容・行動変容を目指した大学職員育成を考える』を、県内大学はもとより、北は北海道から南は長崎からの参加を含め、100名を超える参加者を集め、吉田キャンパスにて開催した。本セミナーは、大学リーグやまぐち、山口大学の共同主催、大学マネジメント研究会、大学行政管理学会中国・四国地区研究会の共催で、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)における教学マネジメント強化のための研修の一環として実施された。

 冒頭、岡 正朗 山口大学長より開会挨拶があり、2017年度からSD(スタッフ・ディベロップメント)の義務化に加え、大学経営における教職協働の重要性が謳われる中で、従来のSDセミナーを大学マネジメントセミナーと改称して開催する趣旨が述べられ、例年同様、所属大学を超えた大学関係者の議論や情報交流に期待が寄せられた。

 基調講演では、まず、樋口浩朗 山形大学米沢キャンパス事務部研究支援課・副課長より、「東の山大でプレイフル!~職種と組織を超えた協働が日本を救う~」と題して講演があった。近年の山形大学における外部資金獲得の伸び率が2年連続1位や米沢キャンパスにある工学部での研究活動の躍進などの紹介があった後、樋口氏自身が大学職員として取り組んできた取組について説明があった。国立大学法人化以前の山形大学での入試ミス事件を契機に、職員仲間で危機感を抱き、山形大学アクションプランの提起や基本理念の策定に参画するなど、大学執行部や大学教員との協働した成果を挙げ、そのほか、東日本大震災後の復興支援プロジェクト、若手職員育成を視野に入れた大学経営塾の企画など幅広い活動について説明があった。学内外の仲間やネットワークに支えながら、大学職員の仕事に生き甲斐を感じ、更なる使命感を持って仕事に取り組む樋口氏の言葉と姿勢に、参加者は多くの感銘を受けた。

 次に、吉村充功 日本文理大学工学部教授・学長室長より、「教職協働による地域に信頼される大学づくり」と題して講演があった。18歳人口減が始まる大分県において、入学者数のV字回復を遂げた成果を取り上げながら、地元県内から選ばれる大学を目指して、教育理念の再編を図りながら、人間力育成に重点を置いた教育改革を、教職協働により時間をかけて進めてきた経緯について説明があった。FD研修会を通して、幹部と現場、教員と職員、ベテランと若手が教育や学習支援に関する価値観が違うことを互いに認識し合うことこそが大切であり、教職協働そのものが目的になってはいけないと力説された。第2期中長期施策や文部科学省COC事業が起爆剤となって、地域に学生があふれ出すことで、大学への信頼感が向上し、学生の成長も数値になって表れてきていることを説明された。地方大学の成功事例の紹介とともに、教職協働のポイントを掴んだ大学経営人材としてのリーダーシップに、参加者は多くの学びを得た。

 後半では、展示ロビーにおいて開催されたポスター発表において、発表者と参加者との対話に話が弾んでいるようであった。今回のポスター発表では、大学リーグやまぐち加盟機関すべてからポスター展示があり、県内初の高等教育機関同士のポスター発表は有意義なものとなった。その後のディスカッションでは、林 透 大学教育センター准教授の全体進行のもと、基調講演の講師2名に加え、九州工業大学、九州女子大学、長崎短期大学の職員の協力を得て、グループファシリテーターをお願いし、ポスター発表での気づき・感想・意見について「教職協働」「地方大学の魅力発見」「大学間連携」という三つのキーワードに絡ませながら、グループ対話を行った。まとめとして、5名のグループファシリテーターからそれぞれ一言コメントがあり、教員と職員の対話の重要性、学生の力をベースとした業務の関連付け、やまぐち地域特有の分散型大学間連携のメリット感などについて言及があった。

 クロージングでは、ポスター発表の表彰式があり、「最優秀ポスター賞:徳山大学「徳山大学ダブルアドバイザー制度について」」「樋口賞:山口県「「大学リーグやまぐち」の取組」」「吉村賞:梅光学院大学「教職協働による学生支援(海外研修編)」」がそれぞれ受賞した。

 最後に、田中和広 山口大学理事・副学長より閉会挨拶があり、学内外の大学関係者が交流する素晴らしい機会となり、今後もこのような場づくりを行っていくこととした。

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 平成29年11月10日(金)に、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)&医学教育センター共同企画 FD・SDワークショップ『ルーブリックを活用した学修評価ワークショップ~ルーブリックの観点と記述に着目して~』が、学内外から合計41名(学内23名(教職員21名、学生2名)、学外18名(教職員18名))の参加者を集めて、本学吉田キャンパス共通教育棟26番教室(アクティブ・ラーニング教室)にて開催された。本ワークショップは、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)の一環としての実施であるとともに、医学教育センターとの初めての共同企画での実施となった。

 冒頭、菊政 勲 山口大学 大学教育機構 大学教育センター長より開会挨拶があり、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)では、学修成果の可視化の取組として、学生の学修行動や成果物を評価するルーブリックの開発・実践・検証の作業を進めるとともに、アクティブ・ラーニングの取組が共通教育・専門教育を通じて広がる中で、学修評価のためのルーブリックの活用実践が共通教育だけでなく専門教育に広がりつつあり、今回のワークショップでは、ルーブリックを活用した学修評価に焦点を当て、実践事例紹介のほか、ルーブリックの観点や記述の調整を含めた諸課題について検討したいとの趣旨説明があった。

 導入レクチャーでは、俣野 秀典 高知大学地域協働学部講師より、「ルーブリックによる学修評価を知る、活かす」と題して、ルーブリックに関する基礎知識をレクチャーしていただいた。ルーブリックの形式(評価観点・評価尺度・評価基準)について概略説明の後、フロアの参加者に「何のために成績評価は必要か」という問いを投げ掛け、グループテーブルでの参加者同士のアイスブレークを兼ねた意見交換を行った。

 事例紹介では、藤宮 龍也 山口大学大学院医学系研究科教授より、「医学科チュートリアル教育におけるルーブリック活用実践」と題して、2017年3月の医学教育モデルコア・カリキュラムの改訂に伴う医学教育改革や2019年度受審予定の国際基準認証に向けた動向などを紹介しながら、医学教育全体に、伝統的なプロセス基盤型教育からアウトカム基盤型教育に移行する必要性に迫られていることが説明された。医師として求められる基本的な資質・能力が明確化される中で、実践力や表現力などを評価するツールとしてルーブリックの導入に着目し、医学科チュートリアル教育においてルーブリックを活用した成績評価を行っている複数科目の実践事例が紹介された。

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 後半のワークショップ「ルーブリックの観点や記述を考える」では、俣野 秀典 高知大学地域協働学部講師のファシリテーションにより、まず、ルーブリックに関する詳細や作成上の注意点について説明があった。特に、ルーブリックについて、学生との共有が大切であり、次の学習の方向性を示す指針となることが説明されたほか、目標規準である「評価規準」と達成基準である「評価基準」の意味について解説があった。その後、幾つかの参考事例を紹介しながら、レポートを評価する際の観点やレベルごとの評価基準の記入を行うワークに取り組んだ。さらに、「ご自身の教授活動や職務の中でルーブリック評価をココに使って みよう」というテーマで、参加者同士が振り返りを兼ねながら意見交換を行った。クロージングでは、俣野先生から、ルーブリック作成・運用のコツ、ペア・モデレ―ションに関する補足説明があったほか、ルーブリックというツールが学生の学習の到達状況を測定するだけでなく、授業や大学の質保証を証明する重要な武器になるとのメッセージがあった。

 最後に、白澤 医学教育センター長より閉会の挨拶があり、アイスブレーク、ミニワーク、振り返りワークを通して、会場一体に、積極的かつ和やかな雰囲気の中で、シート記入、グループ対話が進み、充実したワークショップとなった。

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 平成29111日(水)・7日(火)の2日間にわたって、第7回・第8回スチューデント・リーダープログラム(SLP)【ラーニングスキル開発】『プレゼンテーション入門講座 ~プレゼンテーションの基本的な作法とコツをつかめ!~』を開催し、学生・教職員 計25名が参加しました。両日とも、「放課後編」と称して夕方の時間帯に開催し、同じ内容で講習が行われました。今回のプログラムは、平成28年度に実施した「初年次学生の学習意識調査」の結果を踏まえ、前期に開催して好評であったライティング入門講座に続き、プレゼンテ―ションスキル養成に関する講座を新たに企画し、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)が進める正課外教育プログラムの一環として開催されました。

 当日は、冒頭、山口大学 大学教育機構 大学教育センター 林 透 准教授より、今回の講座の到達目標とともに、新たに作成したプレゼンテーションスキルに関するルーブリックを示しながら、プレゼンテーションスキルにおいて重要な五つの観点について、趣旨説明しました。その後、今回の講師である株式会社ジブンノオト代表取締役 大野 圭司 氏より、プレゼンテーションの意味・型、さらにはプレゼンテーションのポイントとして知っておくべき重要な項目について、丁寧に分かりやすく説明がありました。また、学生が提案したテーマに従って、90秒プレゼンを行いながら、個々人のプレゼンテーションの良い点や改善点の指摘を受けたほか、少し長めのプレゼンテ―ションサンプルを通して、プレゼンテーションのコツや注意点について理解を深めました。 

 今回のプレゼンテーション入門講座では、1年生から4年生まで、多様な学部からの参加があったことが特徴として挙げられます。参加者が一様に、プレゼンテーションを通して、相手の心に語りかけることや自分自身が表れてくることを学びながら、プレゼンテーションスキルを磨くヒントを得ているように感じられました。学生の参加動機として、「授業でプレゼンテーションをする必要があるから。」「大学生レベルのプレゼンテーションがどのようなものか知りたかったから」「新しい視点でプレゼンを見たい。」という声が聴かれました。来年度以降も、開催時間等を鑑みながら、継続的に実施していく予定です。

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 平成29年9月26日(火)に、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)『アクティブ・ラーニング(AL)ベストティーチャー表彰記念 FD・SDワークショップ~第1回ALベストティーチャーによる模擬授業~』が、学内外から合計52名(学内33名(教職員31名、学生2名)、学外19名(教職員19名))の参加者を集めて、本学吉田キャンパス共通教育棟15番教室(アクティブ・ラーニング教室)にて開催された。本ワークショップは山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)の一環として実施された。

 冒頭、菊政 勲 山口大学 大学教育機構 大学教育センター長より開会挨拶があり、本学では、アクティブ・ラーニング型授業の優れた取組を表彰する「アクティブ・ラーニング(AL)ベストティーチャー表彰制度」を創設し、平成28年度に最初の受賞者(5科目・10名)を表彰し、今回のワークショップでは、第1回ALベストティーチャー受賞者による模擬授業を体感し、改めて、「アクティブ・ラーニングとは何か」、「アクティブ・ラーニングを通した学生の学び・成長」について考えてみたいとの趣旨説明があった。

 まず、模擬授業Part1では、上田 真寿美 山口大学国際総合科学部教授より、「深い学びにつなげるアクティブ・ラーニング型授業『山口と世界』」と題して、アクティブ・ラーニング型授業『山口と世界』初回の模擬授業を行っていただいた。授業のオリエンテーション時における学生との関係づくりを大切にし、受講生全員の名前を読み上げて出席を確認した後、グループメンバー同士の自己紹介やチームづくりのポイントを説明された。このほか、授業の到達目標に関連して『山口と世界』コモンルーブリックの観点の説明や、グループごとの活動記録に対するフィードバック、さらには、中間発表や最終発表の評価のあり方などについて紹介があった。受講生役の参加者は、実際の授業での配布資料や成果物サンプルを手にしながら、意見交換を行った。

 次に、模擬授業Part2では、尊田 望 山口大学非常勤講師より、「「英語が嫌い」から「英語が楽しい」に変えるアクティブ・ラーニング」と題して、アクティブ・ラーニング型授業『English Speaking』導入部分の模擬授業を行っていただいた。冒頭、授業設計の背景の説明があり、学習目標を設定して学ばせることに主眼を置いたシラバスと学習者が自らの学び方に沿って知識やスキルを習得していくことに主眼を置いたシラバスの2種類があることについて解説があった。その後、自己紹介演習、語彙ゲーム、Q&A演習、コミュニケーションゲームと、タイマーによる制限時間内のワークを小刻みに行いながら、教材を通して知っている単語を増やしながら、実際に英語を使って分かるようになる楽しさを実感させる授業を参加者一同が体感し、教室全体が活気ある雰囲気に包まれていった。最後に、教員は教え込むのではなく、学生の学修意欲を引き出すことに集中し、学生に気づきを与えるアクティブ・ラーニング型授業設計のポイントを力説された。

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 後半の質疑応答・対話のセッションでは、林 透 山口大学 大学教育機構 大学教育センター准教授のファシリテーションにより、参加者に事前配布したダイアローグシートに模擬授業を受講して感じた気づきや疑問点を記入していただいた後、グループごとに、短時間の意見交換を行った。その後、全体の質疑応答に展開し、大人数授業での学生からの意見の引き出し方、グループワークやプレゼンテーションの評価方法、探究型授業におけるテーマ設定や学生によるテーマ検討の指導方法、さらには、英語表現を楽しく学びながら定着に結び付ける指導方法や到達度の目安など、授業実践における具体的かつ詳細な意見交換があった。また、若手教員からはグループワークにおいてうまく行った事例を知りたいという声や高校教員からはルーブリックによる学習評価の適切性に関する意見など、実践に役立てたい、実践での課題解消に結び付けたいという参加者からの真剣な思いが伝わってくるセッションとなった。

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